認知症

成人に達してから、脳の器質的な変化によって起こった知能低下の状態を認知症といいますけぇの。認知症にゃぁ、主に次の３つん型があるんじゃ：

●アルツハイマー型認知症
●多発梗塞性認知症（脳血管性認知症）
●上記のふたつん混合型

アルツハイマー型認知症は、脳の老化による脳神経細胞の変性や萎縮が原因で起こるもんで老年認知症とも呼ばれますけぇの。

多発梗塞性認知症（脳血管性認知症）は、脳出血や脳梗塞によって特定部位が障害されたり、ちさい梗塞巣がえっとできるために生じますけぇの。さまざまな精神症状を起こするんじゃ。

認知症っちゅうなぁ、はぁ獲得され、一定水準に達した知的能力が明らかに低下した状態じゃ。日本において、現在、認知症患者は約100万人と推定されとるんじゃけぇの。日本の特徴としちゃぁ、脳血管性認知症がおゆぅ、アルツハイマー型認知症、混合型、さらにそのほかの型があるんじゃ。一方、欧米じゃぁアルツハイマー型認知症の頻度がたこぉて、日本でも近年じゃぁその傾向がみられるようになりつつあるんじゃ。

認知症をもつ患者さんは、周囲の人の予想外に神経の細かいところがあるんじゃ。ほいでからに、よう人の言動を観察しとるんじゃけぇの。忘れちゃぁいけんこたぁ、知的能力は失われても感情は失われちゃぁいないっちゅうことじゃ。したがって軽蔑した態度をとったり、ご本人の言動を頭から否定するような反応を示すこたぁ断じて慎むべきじゃ。ご本人を受容する環境を作るよう心がけることが症状の悪化を防ぐためにも大切じゃ。